JR北海道
JR北海道は、正式には北海道旅客鉄道株式会社といい、ご存知の通り、もともとは国鉄が民営化によって生まれた旅客鉄道会社です。
北海道というロケーション(人口密度が少ない・札幌市への一極集中・いわゆる僻地路線が多い)のため、JR各社の中で、JR北海道は経営環境が厳しいということはメディアの報道などでしばしば報じられます。
それでもさまざまな話題となるサービスを繰り出しており、期間限定で販売される「北海道&東日本パス」はJR東日本・北海道管内の鉄道が7日間乗り放題で、大人気の周遊切符です。
新青森-函館北斗間の待望の北海道新幹線の開通により、JR北海道は本州と陸路でも結ばれています。ついで函館-札幌間は特急「スーパー北斗」に乗り継ぎ、東京-札幌間を陸路で高速移動が可能になったのです。
また、ホームページで各種のお得な切符を提案しています。釧路湿原をひた走る「ぶらり湿原フリーパス」、「旭川動物園アクセスきっぷ」など、観光に打ってつけの商品が目白押しです。
さらにJR北海道では観光列車を特別に運行し、観光客に好評を博しています。くしろ湿原ノロッコ号、SL函館大沼号は残念ながら廃止となりましたが、雪の大地を疾走するSLはファンにはたまらない光景だったでしょう。
JR北海道の路線図
JR北海道の路線図で、札幌、函館、旭川など、道内の都市間の移動に重宝することはスグに見て取れます。飛行機や格安の高速バスと競合している場面はままありますが、時間に正確で都心部に直接アクセスできるのは大きなメリットです。北海道旅客鉄道株式会社のホームページに掲載の路線図では「在来線」「北海道新幹線」の他に「道南いさりび鉄道線」「ジェーアール北海道バス路線」も記されています。
※引用:https://www.jrhokkaido.co.jp/corporate/company/com_02.html
路線図を注意してみると、北海道全域と青森県の一部にかかっていることもわかります。これは新青森-函館北斗間の北海道新幹線の開通によるもので、青森県内にある「奥津軽いまべつ」駅はJR北海道の管轄なのです。
近年になって廃線になった路線も数多くありますが、それでもJR北海道には現在14路線、2560km超の路線が残っています。新幹線が約148キロ、幹線が約1330キロ、そして8路線(約1075キロ)が地方交通線となっています。幹線で有名なのはやはり「函館駅」-「大沼公園駅」-「小樽駅」-「旭川駅」を結ぶ函館本線でしょう。地方線ではよく知られるのが「富良野駅」-「旭川駅」を結ぶ富良野線、「苫小牧駅」-「様似駅」を結ぶ日高線は高波などの自然災害によって注目を浴びた経緯があります。
停車駅の形態についてですが、有人駅が102駅、そして無人駅が315駅ということですから、「のどか」というか、いわゆる「過疎化」が伺えます。
JR北海道の廃線
JR北海道は、赤字路線を多く抱えていることでも知られています。路線図を1987年当時と比較すれば、民営化以降いかに多くの路線が廃線となっていったかは一目瞭然です。かつて、「幸福」発「愛国」行きなどのは一時大ブームになりました。当時は日本国有鉄道(国鉄)広尾線の駅だったのですが、その広尾線も廃線となり、それらの話題の駅も1987年に廃駅、今では記録や記憶に残るだけです。
昭和62年、58年間続いた広尾線が廃止になり幸福駅は鉄道公園になりましたが、今でも根強い人気を保っています。素朴な木造駅舎、板張りのプラットホームは昔のままです。
実際、JR北海道は、廃線の話題がやけに多いような印象があります。国鉄が民営化され、JR北海道が発足した1987年当時には営業キロ3176.6キロあったのが、その後、2500キロあまりへ減少し、さらに2200キロ超へと先細り状態となっています。
そして、JR北海道は経営悪化を理由に、2018年にも300キロあまりの廃線計画を公表しています。その中には、深川-留萌間、富良野-新得間、夕張支線なども含まれているのです。
元々、北海道は車社会なので、「赤字路線はどんどん廃線にしバスに切り替えればいい」という意見もあります。ですが、お年寄りや子供が電車のほうが便利な場合もあります。さらには、鉄道廃線で町がさびれていった実例は枚挙にいとまがなく、むやみに鉄道を切り捨てていくのは考え物との意見もあります。
JR北海道の特急列車について
JR北海道の在来線特急には、札幌駅を起点に、「すずらん」や「エアポート」があります。
稚内や網走方面行では「宗谷」「サロベツ」「オホーツク」「大雪」、旭川方面には「カムイ」「ライラック」、帯広方面へは「スーパーとかち」「スーパーおおぞら」で、美しい風景に見とれながら旅情に浸れます。
JR北海道の特急は現状、飛行機や高速バスが最大のライバルとなっているようです。「カムイ」など人気路線は堅調ですが、「スーパーおおぞら」は道東自動車道の延伸で客足が奪われた感があります。
JR北海道は、「お先にトクだ値」が特急の最安値として評判です。たとえば、スーパーとかちは札幌-帯広間は7220円が約55%オフの3240円など、大胆な割引率が注目を集めています。
JR北海道の乗車券や運賃
JR北海道の乗車券には、「えきねっとトクだ値(乗車券つき)」「お先にトクだ値スペシャル(乗車券つき)」「すずらんオプション特急券」「北斗オプション特急券」「青春18きっぷ北海道新幹線」「えきねっとトクだ値(乗車券つき)」「お先にトクだ値(乗車券つき)」などなど、お得なチケットもふくめ、いろいろな種類があります。それぞれ片道、往復があり、他にフリーエリアが乗り放題の切符もお得です。
また、通常の運賃がいくらかは、ホームページでは「時刻・運賃検索」「定期運賃検索」で検索することができます=リンク
また、新幹線や特急など指定的については、空席状況が気になりますが、それはことらの空席案内で検索できます=http://www.jr.cyberstation.ne.jp/vacancy/Vacancy.html
JR北海道の定期代
JR北海道の定期代は、1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月のラインナップがあり、通勤か通学によっても料金が違います。北海道新幹線には、FREX定期券も販売しているのです。定期券の払い戻しは、残高があればできますが、払戻手数料が発生する場合があります。
定期代についてはホームページのほか、JR北海道電話案内センターでも問い合わせでき、受付時間は06:30〜24時です。一部区間では、スマホ定期券の運用が試験的に始まり、料金体系はますます複雑化しています。
JR北海道には、Kitaca定期券のラインナップもあります。定期代は磁気定期券と同様、1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月用とあり、チャージして定期区間外でも使えるのがメリットで、交通系ICカードとしての一面もあります。
JR北海道の予約
JR北海道の新幹線や在来線特急の指定席は、「えきねっと」のホームページからオンライン予約ができます。北海道新幹線、特急、快速エアポートの指定席をカバーしていますが、「Rきっぷ」や「Sきっぷjなどのお得なきっぷは対象外なので要注意です。
JR北海道の指定席は、みどりの窓口でも予約や購入ができ、営業期間は駅によりますが05:30〜23時が標準的です。以前は、JR北海道予約サービスセンターの電話も使えたのですが、2017年1月末をもってサービス終了です。
JR北海道の指定席は、ツインクルプラザ(旅行センター)でも予約できます。ツインクルプラザはツアーデスクなので、JR往復乗車券+ホテル宿泊のセットが売れ筋商品となっています。
JR北海道の電話サービス
JR北海道電話案内センターは、インターネットにつながる状況にない時なぢ、道内の運行状況や運賃を簡単に調べるのに便利です。電話番号は011-222-7111番で、受付時間は通年の06:30〜22時です。
JR北海道についての意見や相談は、「お客様相談室」にあたるのが適切です。電話番号は0570-00-5733番で、受け付けは平日限定の9〜17時で、土日祝と年末年始は休業となっています。
JR北海道ツインクルでも、問い合わせはできます。電話番号は011-219-5489番で、こちらはツアー商品についてが中心となっています。
JR北海道の運行状況
電車ダイヤには遅延や運休などつきものです。まして北海道ともなると自然環境や天候の影響もあります。
そこでJR北海道では、Kitacaエリア内の駅をご利用のお客様へタイムリーな情報提供を実現するため、インターネットで閲覧できる「Kitacaエリア列車運転状況」の開発をおこなっています。Kitacaエリア周辺の職場やお買い物帰りにスマートフォンからも運行状況を確認できます。詳しくはこちら=リンク
JR北海道の運休について
JR北海道はJR各社の中でも、運休が多いほうかもしれません。なぜならば、大雪はじめ自然災害が原因で列車がとまるケースが多く、冬季はとくに要注意シーズンです。
JR北海道の運休情報は、駅にいれば構内アナウンスや駅員に訪ねればいいのですが、ホームページで最新情報をチェックすることができます。運休した列車は普通になれば払い戻しの対象となり得ますが、「(企)」と書かれた企画乗車券についての取り扱いは、駅の窓口で要確認です。
北海道は、2018年9月の北海道胆振東部地震の影響で、千歳線・石狩線・室蘭線の一部区間で運休を余儀なくされたことは、大きなニュースとなったものです。地震後の節電の影響で、特急の運休が長引いたことも、記憶に新しいところです。
JR北海道の時刻表
JR北海道を「北海道&東日本パス」などの周遊切符で乗り回す際、時刻表は旅のお供に必須アイテムとなります。ロングセラーの『時刻表』を携行したり、ケータイやスマホでは公式サイトやジョルダンなどのポータルサイトで検索できます。
東京から北海道までは、新幹線1本で直行できる昨今ですが、北海道新幹線は東京-新青森がJR東日本、新青森-函館北斗がJR北海道と管轄が分かれています。『時刻表』でも、運営主体の違いが明記されています。
JR北海道は飛行機やバスに負けじと、在来線特急のラインナップも豊富にあります。札幌−室蘭間の「すずらん」、旭川-網走間の「大雪」など、札幌や旭川をターミナル駅として、道内の主要都市と結ばれています。
JR北海道は、期間限定で観光列車をいくつも運行しています。運行スケジュールは、時刻表にレギュラーで掲載されるわけではないので、ホームページやガイドブックでこまめにチェックしたほうが話は早いかもしれません。
ジェー・アール北海道バス
JR北海道バスは札幌エリア・深川エリア・様似エリアで路線バスを運行しています。高速バスの路線もあり、札幌を起点に小樽・旭川・帯広・釧路・えりも・広尾へと路線が伸びています。
JR北海道バスでは、札幌市中心部などで「100円バス」が運行し、区間限定ですが大人1回100円の格安料金でバスが利用できます。65歳以上のシニア限定で、お得な「おでかけパス」が1日〜末日の月単位で販売されています。
JR北海道バスは、1日券の「1日のりほーだいきっぷ」を販売し、大人800円・小学生400円で札幌市内が乗り放題にになり、札幌観光にも重宝する1日乗車券です。また、「湯処 花ゆずきセットきっぷ」は、往復乗車券+入浴代+ドリンク付きのお得なチケットなっています。
JR北海道バスの路線図
JR北海道バスの路線図を探すと、公式サイトで上記のような路線図が掲載されています。
このページが起点となって、「札幌駅バスターミナル」「小樽駅バスターミナル」といった各バス乗り場の詳細説明ページへ行けます。「深川方面」「札幌都市圏」「様似方面」の各都市部の路線バスの詳細や高速バスの路線や時刻表などもここからクリックで見ることができます。ただ、他の交通機関でよくある「PDFファイルをダウンロードして印刷したりスマホでチェック」ということができません。これは想像ですが、PDFファイルにまでして記述するほど細かい路線図や時刻表ではないからだと思います。
JR北海道バスの時刻表
JR北海道は、電車だけでなくバスの運行も行なっており、一般路線バスと高速乗合バスがあります。
一般路線バスは、札幌市市内、札幌近郊、深川方面、様似方面の路線があります。
そして、高速乗合バスには、札幌と小樽、旭川、帯広、紋別、えりも、広尾をそれぞれ結ぶ路線があります。
ホームページでの時刻表は、乗車する停留所を指定して検索する方式です=リンク
また、バス停に掲示している時刻表の検索もできます=リンク
JR北海道のニュース
近年、JR北海道のニュースは、運休と廃線についてが大半になった感があります。1987年のJR発足時には一大ニュースとしてセンセーショナルに報道されたものですが、自然条件や経営面で苦戦を強いられているようです。
JR北海道のニュースは、新聞・テレビに加え、ホームページでも最新情報をチェックできます。ジョルダンやNAVITIMEなどのポータルサイトでも、運休や遅延情報を知ることは可能です。
JR北海道のニュースでは、期間限定の「湿原ノロッコ号」の運行など、イベント列車のスケジュールも要チェックポイントにあげられます。その一方で、旧上厚内駅の木造駅舎が開催されたなど、昭和の風景がどんどん失われていく現状を実感することもできます。