立山弥陀ヶ原湿原
立山黒部アルペンルート上にある弥陀ヶ原湿原は、なだらかな溶岩台地にできた湿原です。高山植物の宝庫としても有名で、貴重な自然はラムサール条約の指定を受けています。
弥陀ヶ原湿原では湿原保護のため、観光客は木道上を歩くのが決まりです。約1時間で回れる「内回り」コース、約2時間たっぷり楽しめる「外回り」コースと、体力や時間の都合で使い分けることができます。
弥陀ヶ原湿原は「餓鬼の田」が見どころで、高原湿原ならではの池塘(ちとう、湿原に点在する水溜りのようなもの)を見ることができます。また、6月下旬〜8月上旬は、ニッコウキスゲやワタスゲなどの高山植物が、ハイカーの目を楽しませてくれます。
立山弥陀ヶ原へのアクセス
弥陀ヶ原は立山黒部アルペンルートの途中ですから、アクセスはそのルートオンリーになります。
富山県の立山から長野県の扇沢までの区間がマイカー通行禁止になるので、交通機関はその区間の公共交通機関になります。
信濃大町・扇沢からのアクセス
自家用車の場合、扇沢駅で駐車し、関電トンネルトロリーバスに乗ります。
扇沢駅から「関電トンネルトロリーバス」、「黒部ケーブルカー」、「立山ロープウェイ」、「立山トンネルトロリーバス」を 乗り継ぎ、室堂駅。
立山駅からのアクセス
富山側から行く場合は、マイカーの場合、立山駅で駐車し、立山ケーブルカーに乗車します。そして立山駅から美女平駅へ。
美女平駅で途中下車用の「2番改札口」に並び、「室堂行き」にご乗車。 約30分で「弥陀ケ原」に到着します。
弥陀ヶ原に近くなると車内放送が流れるので、停車ボタンを押します。
▼立山からのアクセス動画▼
立山弥陀ヶ原の観光シーズン
弥陀ヶ原でベストな観光シーズンは、夏から秋にかけてです。数々の高山植物や紅葉など、高原でしか見られない自然の風物を愛でながらの散策は、一生ものの感動体験となるでしょう。
高原トレッキングは夏の観光にもってこいですが、立山黒部アルペンルートにあっては、弥陀ヶ原ホテルを拠点にして回るのが超定番となっています。観光客は木道を歩くのがルールで、約1時間の「内回り」、約2時間の「外回り」のコースを選んで散策できます。
弥陀ヶ原は、餓鬼の田が観光のハイライトで、池塘(ちとう)や標高2501mの大日岳を遠望できます。木道沿いに咲く、ミズバショウ、チングルマ、ゼンテイカなどの高山植物も散策のお楽しみです。
弥陀ヶ原の5月
雪景色(春は5〜7mの積雪に覆われています)、スノーシュー(洋風かんじき)トレッキング、スターウォッチング、雲海
弥陀ヶ原の6月
雪解け、木道散策、高山植物、雲海
弥陀ヶ原の7月〜8月
高山植物(ゼンテイカ、チングルマ、ミヤマキンバイ、タテヤマリンドウ、ワタスゲなど)の最盛期 トレッキング、雲海、
弥陀ヶ原の9月〜10月
紅葉、雲海、雪景色
弥陀ヶ原の散策・ハイキング
「弥陀ヶ原ホテル」ではホテル宿泊者限定のハイキングツアーを無料で催しています。
シーズンとしては今年の場合、7月に2回、9月、10月にそれぞれ1回づつで、コースは弥陀ヶ原遊歩道コース、立山カルデラ展望台コースなどになります。
ハイキングの時の服装や携行品ですが
バックパック(リュックサック)、登山靴又は トレッキングシューズ(革靴は不適)
飲み物500ml程度・行動食(おやつ)、雨具・帽子・サングラス、日焼け止めクリーム
ハンカチもしくは汗拭きタオル 等
となっています。
弥陀ヶ原の紅葉
弥陀ヶ原の紅葉は、例年9月下旬〜10月上旬に見頃を迎えます。1400m〜2000mの範囲で赤や黄色のカラフルに色づく様は、小学校で習った『もみじ』そのままの光景です。
弥陀ヶ原は高原地帯で高木は生育していないので、厳密には草紅葉を呼ばれます。観光客は、木道上から見下ろしながら散策する格好になります。彩り豊かな中に、湿原のあちこちにある池塘(ちとう)の水面には空が映りこみ、美しさにさらに彩りを添えてくれます。
また、弥陀ヶ原は標高その他の条件で、雲海が発生しやすい場所でもあります。紅葉と雲海とのコラボは、本当に感動的な光景となりますが、木道を歩いていて方角を見失わないことにだけには要注意です。
立山弥陀ヶ原のライブカメラ
立山黒部アルペンルートでは、要所要所にライブカメラが設置されています。弥陀ヶ原も、しっかりカバーされています。標高1930mの場所にありますが、自宅でオンラインにつながるだけで、高原の今の様子が手にとるようにわかります。
弥陀ヶ原は、高原植物や草紅葉が美しすぎる場所として有名で、観光客が木道を散策している姿をよく見かけます。事前にライブカメラで状態をチェックしておいて、実際に歩いて映像と比較するのも一興です。
弥陀ヶ原のライブカメラにはタイムラプス動画もあり、ライブカメラ映像を3分ごとにピックアップした映像を1日分公開しています。タイムラプス動画は原則として、毎日21:30ごろ更新されます。
立山弥陀ヶ原のホテル
弥陀ヶ原は標高2000メートル近くの高原ですから、ホテルがたくさんあるわけではありません。有名なところでは、その名も「標高1930mのリゾート・弥陀ヶ原ホテル」です。大浴場はもちろん、レストラン2箇所、ロビーラウンジ、スナックバーまで備え、2000メートルの高地にあるとは思えないゴージャスなホテルです。
もうひとつは、日本最高峰の国民宿舎と称する天望「立山荘」です。こちらは古くからある公営の国民宿舎ですので、施設は一般的ですが、日帰り入浴も可能です。