【世界遺産】天竜寺の桜・紅葉・庭園・雲龍図などの見どころや楽しみ方

京都天竜寺の歴史

現在、京都天竜寺がある場所は歴史的に、平安初期、嵯峨天皇の皇后が創建した檀林寺があったといいます。その後、後嵯峨天皇の時代に離宮として整備され、亀山殿と呼ばれた時代もあったのです。

天龍寺
天龍寺

京都天竜寺としての歴史は、1239年に足利尊氏が、後醍醐天皇の菩提寺として、荒れた離宮を改築したことに始まります。開山・夢窓疎石が作庭したという曹源池庭園など見どころは多数あり、歴史的価値は大です。
京都天竜寺は、京都五山の第一位の寺院で、臨済宗天龍寺派の大本山でもあり、歴史の重みを感じさせてくれます。さらに、「古都京都の文化財」のひとつとして世界文化遺産に登録され、さらに人気を集めています。



京都天竜寺の桜

京都天竜寺は、桜の名所として人気があり、写真用の素材として利用されることが多く、ガイドブックや旅行パンフレットの写真にもよく使われています。約200本ある桜は、ソメイヨシノはじめ、ヤエザクラ、ヤマザクラと種類も豊富で、とくにシダレザクラが見事と評判です。
京都天竜寺で、とくに人気の桜鑑賞ポイントをあげると、曹源池庭園はピカ一です。方丈の庭園は、嵐山を借景として、ヤマザクラやヤエザクラが咲き誇る様は圧巻もので、心が震えるほどの絶景を堪能できることでしょう。

天龍寺と桜

京都天竜寺では例年、3月下旬〜4月中旬に桜が見頃を迎えます。夜間にライトアップされた姿も美しく、一生に一度は見ておきたい絶景にあげられます。

京都天竜寺の紅葉

天龍寺の紅葉
天龍寺の紅葉

京都天竜寺は、春夏秋冬それぞれに四季折々の趣がありますが、秋は色彩的にもっとも華やかになる季節です。とくに、曹源池庭園の西側は「紅葉のトンネル」と呼ばれているくらいで、深紅のオーラに包まれたような幻想的な雰囲気に浸れます。
京都天竜寺では例年、11月中旬〜12月上旬が紅葉の見頃となっています。曹源池庭園では、嵐山を借景に、カエデ、サクラ、ツツジ、ハナミズキなどからなる、彩り豊かな紅葉にうっとりとすること請け合いです。
京都天竜寺では、紅葉シーズン限定で「早朝参拝」を実施します。普段は午前8:30に開くところ、早朝参拝は1時間早い朝7:30から開き、少しでも混雑を避けたい向きに大好評の計らいです。



京都天竜寺の庭園

京都天竜寺は、

曹源池庭園
曹源池庭園

が一番人気の見どころとなっています。開山(初代住職)・夢窓疎石が作庭したと伝えられ、特徴的な造園技術に禅の思想を感じ取る人もいるでしょう。京都天竜寺の曹源池庭園は、専門的には池泉式の庭園で、国の史跡・特別名勝第1号に指定され、世界文化遺産のひとつでもあります。嵐山を借景にしているのが特徴的で、方丈の庭は、どの方向から見ても絵になる風景を堪能できるよう設計されているのです。
京都天竜寺の曹源池庭園は、四季折々の美景が楽しめるので、一年中観光客でにぎわっています。とくに、桜と紅葉の時期は混雑がピークに達するのが恒例となっていますが、一生モノの絶景を目に収めに並ぶ価値はあります。

京都天竜寺の雲龍図

京都天竜寺は、法堂の天井に「雲龍図」があり、「八方睨みの龍」としても知られています。ただし、雲龍図は土日祝と特別公開時に限っての公開で、拝観料とは別に拝観に500円の別料金がかかります。
京都天竜寺の雲龍図は、1997年に夢窓国師650年遠諱記念事業の一環として、加山又造画伯(故人)が制作した作品です。10.6 X 12.6mの天井に、厚さ3cmのヒノキ板159枚を張り合わせ、その上に漆を、ついで白土を塗り、直径9mの二重円相の中に、墨色でじかに描いた作品です。
ちなみに、以前は明治期に鈴木松年画伯が制作した先代「雲龍図」があったのですが、損傷が激しく現在は非公開です。旧作の残っている部分の一部は、2月の大方丈の期間限定で見ることができます。

京都天竜寺の精進料理

京都天竜寺では、精進料理をいただくのがステータスとなっているようです。境内の曹源池庭園内に「篩月(しげつ)」という食事処があり、ちょっとした高級料亭の趣があります。
メニューには、精進料理もありますが要予約です。
京都天竜寺の篩月は、営業時間が11〜14時となっていて、ランチ営業限定の趣です。精進料理は料金別に、3000円・5000円・7000円のコースがあり、いずれのコースも洗練された味が好評で、篩月の代名詞ともいえる看板メニューなのです。
京都天竜寺の精進料理は、篩月の公式サイトでネット予約ができます。ただし予約キャンセルは注意が必要で、予約前日なら50%、当日キャンセルには100%のキャンセル料が発生します。



京都天竜寺の駐車場

京都天竜寺には車でアクセスする参拝客のために、お寺直営の駐車場があります。営業時間は8:30〜17:30で、普通車は120台とめられる駐車スペースがあります。
京都天竜寺の駐車場は、自家用車の場合、駐車料金は時間制ではなく、1回の利用につき1000円がかかり、何時間とめても料金は変わりません。対して営業車両は時間制で、バスは1時間あたり1000円、タクシーは2時間あたり500円という料金体系となっています。
京都天竜寺の駐車場は、京都の寺院としては比較的広いほうですが、それでも桜や紅葉シーズンは、すぐ満車になってしまいます。駐車場は予約ができないので、大混雑が予想される日は少しでも早い時間帯に車をとめるなどで対策を立てるしかなさそうです。

京都天竜寺のアクセス

京都天竜寺の周辺は、祝日はとくに混雑が激しくなるので、アクセスは路線バスか電車がおすすめです。車はとくに土日祝は大渋滞に巻き込まれやすいケースが多発ししているうえ、直営駐車場が満車でとめられなければ、さらに時間的ロスになります。路線バスを使うと、市バスのバス停「嵐山天龍寺前」からすぐアクセスできます。

嵐山天龍寺前停留所
嵐山天龍寺前停留所

京都天竜寺のアクセスは、京都駅からJR嵯峨野線も便利です。京都駅から約16分で嵯峨嵐山駅に到着、あとは徒歩で約13分で着きます。
京都天竜寺のアクセスには、嵐電も観光客が使いやすい交通手段です。四条大宮駅から、嵐電嵐山本線に乗車し、約22分で嵐電嵐山駅に到着してほぼ目と鼻の先の場所にあります。