富岡製糸場がいつどんな理由で世界遺産になったのかとアクセスや駐車場・混雑状況について

富岡製糸場が世界遺産登録はいつ?理由は?

2014年6月25日、日本中がわきたったニュースは、富岡製糸場と絹産業遺産群が、世界遺産に登録されたことです(同年、国宝にも指定)。
歴史の教科書には必ず載るといってよいほど知名度があり、そこへ世界遺産登録ですから、観光客が連日押し寄せている状況です。

富岡製糸場は、2003年に群馬県が世界遺産登録を表明し、2014年に念願がかなったのは地道な努力のたまものです。
ちなみに、2005年には、国指定史跡の指定も受け、2006年には一部の建造物が「旧富岡製糸場」の名称で重要文化財となり、それも呼び水になっているかもしれません。
登録に至った理由は大きく3つあります。

①日本の近代化に貢献した製糸工場であること
②世界の絹産業の技術の革新に貢献したこと
③世界最大級の規模の工場施設がほぼ完全な形で保存されていること

富岡製糸場は、世界遺産のメインの構成資産ですが、「富岡製糸場と絹産業遺産群」の構成資産としての登録ですから付属施設にも要注目です。

富岡製糸場木造寄宿舎
富岡製糸場内部・操糸場
検査人館

田島弥平旧宅、清温育法が研究された・高山社跡、蚕の卵の保存庫・荒船風穴も、近代的な絹産業に貢献したとして、すべて構成資産に入っています。



富岡製糸場の歴史

富岡製糸場の歴史は、官営模範工場として1872年に建設されたことに始まります。ホール・ブリュナ技師を招聘し、近代製糸業のさきがけとなった産業遺産は、世界遺産の登録を受けるまでになっています。

富岡製糸場は、1893年には民間へ払い下げられ、民間企業としての歴史を歩みだしたのです。三井家へ払い下げられてから、片倉製糸紡績などをへて、1987年には操業停止となり、歴史にいったん幕を下ろすことになったのです。
富岡製糸場は2014年6月に、世界遺産に登録され、再び脚光を浴びている状況が続いています。近代日本を象徴する絹産業遺産は、歴史的に価値は高く、観光スポットして遠方からも観光客が訪れるほど人気急上昇中なのです。

富岡製糸場へのアクセス

富岡製糸場の最寄り駅は、上信電鉄・上州富岡駅です。

上州富岡駅

駅からの距離は1.2kmほどなので、徒歩なら迷わずに行ったとして、10分超でアクセスできるでしょう。
富岡製糸場の最寄り駅・上州富岡駅は、高崎駅からは上信電鉄の電車でアクセスできます。高崎からの所要時間は約37分です。高崎駅は、上越新幹線がすべて停車する主要駅でもあるので、首都圏からのアクセスにも便利です。

上州電鉄

富岡製糸場へ車でアクセスするには、東京方面からは関越自動車道・藤岡Jctから上信越道に入り、富岡ICで降ります。あとは市街地へ向ってすぐの場所にあります。ただし、直営の駐車場はついていないので、市営駐車場など周辺の有料駐車場を利用するしかありません。



富岡製糸場の駐車場

富岡製糸場には、一般車がとめられる駐車場はありません。それでも車でアクセスする場合、周辺の有料駐車場を利用することになります。一番近い場所には、220mの場所にある「いなりパーク」があり、駐車料金は20分につき100円です。
富岡製糸場の周辺では、宮本町・上町の2ヶ所ある富岡市営駐車場が便利で、駐車料金は30分につき100円となっています。2ヶ所あわせて約100台の駐車スペースがあり、宮本町のほうは徒歩で約10分の好立地にあります。
富岡製糸場へ行くなら、上州富岡駅すぐの富岡駅東駐車場もおすすめです。車をとめてから、徒歩で約20分歩くことになりますが、駐車能力はゆとりの200台分、しかも駐車料金が無料もうれしいポイントです。

富岡製糸場の見学料金

富岡製糸場の見学料金は、大人1000円、高校生・大学生250円、小中学生150円などとなっています。さらに、障碍者は無料、富岡市民も無料となっています。一般の大人は20人以上集まれば、予約して団体割引を受けることもできます。

個人料金
大人1,000円
高校・大学生(要学生証)250円
小・中学生150円
*未就学児は無料です。
*障害者手帳をお持ちの方と介護者(1名)は無料です。
*高校・大学生は学生証を提示してください。
*富岡市民は入場無料です。
住所が確認できるもの(運転免許証など)を提示してください。

富岡製糸場の見学料金にはオプションもあって、西置繭所保存修理工事 見学施設は大人200円、子ども100円の追加料金で特別参観ができます。さらに、有料のガイドツアーも実施されていて、ツアーの所要時間は約40分です。

大人中学生以下
ガイドツアー 参加(解説員による解説)200円100円
音声ガイド機 貸出200円
西置繭所保存修理工事見学施設
ヘルメット貸出料
200円100円

ちなみに、上信電鉄は「富岡製糸場見学 往復割引乗車券」を販売しています。施設の利用料と、高崎からの往復乗車券がセットになったコミコミプライスで、見学料金の事実上の最安値となっています。

富岡製糸場の見学時間

富岡製糸場の見学時間は09〜17時で、最終入場は閉館30分前の16:30までとなっています。いつも観光客でにぎわっているので、ほぼ年中やっているようなイメージがありますが、毎年12月29〜31日は休館日となっています。
富岡製糸場の見学時間の目安は、いろいろと意見が分かれていますが、1時間〜1時間30分が目安のようです。オプションで参加できる有料のガイドツアーは、約40分のコースであることを考慮すれば、最短1時間で回れそうです。
ただ、富岡製糸場の見学時間は、展示物をじっくり見たり、写真を撮りまくったりしていれば、2時間は軽く超えるとの口コミもあります。さらに、系繰器や座繰器の実演ショーを見学すれば、見学時間がさらに伸びるのは確実です。

手回し式糸紡ぎ車

富岡製糸場をライトアップ

富岡製糸場は夜間、ライトアップが実施されることがあります。春や真夏など期間限定で実施され、明治の香り漂うレトロな建物が、闇の中に浮かぶ様はロマンチックなムード満開となることでしょう。
富岡製糸場のライトアップは、期間限定で東置繭所の東面(正門側)で見ることができ、それが提案だったのです。桜の開花時期は、夜桜とブリュナ館とのコラボが人気で、生き呑むほどの美しさと評判です。
富岡製糸場のライトアップは当初、東置繭所の東面限定だったのですが、大好評につき、西面側も追加され、ブリュナ館や女工館も対象に加えられた経緯があります。ライトアップにはLED照明が使用され、幻想的な雰囲気を盛り上げてくれます。



富岡製糸場の混雑状況

富岡製糸場は2005年から一般公開されています。

富岡製紙場繰糸所

当時の来客数は約30000人ほどでしたが、2007年には250000人を超え、妙義山や群馬サファリパークに次ぐ富岡市の観光資産となりました。
そして、2014年の世界遺産登録を契機にグッと話題となり、入場者数も大幅に増えました。そのため、入場口でも長蛇の列ができ、場内の混雑もなかなか大変なものがありました。2015年には1日にで10000人超えの日もあり、年間では123万人以上の来場者を迎えました。
入場者数はそれをピークに、じょじょに落ち着き始め、2016年は年間で83万円、2017年では66万人という経緯をたどっています。なので、混雑状況も一時ほどの混乱はないようですが、詳しい入場者数の情報が公式ホームページで公開されていますので、それを見て現在の混雑状況も予想できます。
2018年になってからは、5月のゴールデンウィーク中に1日5〜7千人超を記録していますが、休み明けの平日だと500人とか800人とかいう日も少なくありません。土日でも2000人〜3000人です。

富岡製糸場の周辺観光

富岡製糸場は群馬県富岡市にあり、周辺観光にも都合のいい場所にあります。ドライブも人気で、たとえば妙義山ドライブの途中、妙義神社に立ち寄るのが超定番コースとなっています。

妙義山

富岡製糸場は、周辺観光スポットを検索すると、群馬サファリパークはほぼ確実にヒットします。人気動物たちを野生に近い状態で見ることができ、首都圏からの好アクセスも人気ポイントとなっているのでしょう。

群馬サファリパーク
群馬サファリパーク

富岡製糸場の周辺観光スポットでは、こんにゃくパークも人気急上昇中です。無料こんにゃくバイキングが大好評の工場見学施設で、無料のこんにゃくランチで腹ごしらえしてから、製糸場へが最近の黄金コースとなったようです。

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